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iPad、iPhone、デジカメでのスキャンがはかどる複写台を1x4材と3Dプリントで製作

iPadでの書類スキャンは枚数が多いとちょっと大変

iPhoneやiPadのカメラで書類をスキャンすることが増えました。

ウチにはインクジェット複合機のフラットベッドスキャナとドキュメントスキャナ(ScanSnap)もあるのですが、最近はもっぱらiPhone/iPadのカメラです。

最近のスキャン用アプリは性能が上がり、コントラストやシャープネスをかけて読みやすくしたり台形補正をしてくれます。書類の輪郭を自動認識してシャッターも自動で切れたりします。さらにPDFでEvernoteやDropboxに自動転送とか、いたれりつくせりです。

ちなみに私はScanner Proというアプリを使っています。

何しろ手軽にさくっとスキャンできるのが便利です。

私の場合は視力的な問題で紙の書類を読みやすくするためにスキャンすることも多いので、スキャン後に即、画面で読めるiPadはめちゃくちゃ便利です。

数枚のスキャンなら床に適当に書類を並べて撮影すればよいですが、枚数が多かったり本や冊子のように綴じられていると大変です。

特に本の場合はページを開いておくために両手が塞がってしまいます。

いちいち三脚を立てて照明をセットしてとかやるのも大変です。

そんなわけで、スキャン用の撮影台を作りました。

 

撮影台の上にiPadを置けば簡単にクオリティの高いスキャンができる

今回作った複写台は既存の本棚に支柱を設置し、そこに上下に移動する台を取り付けました。

 

この台の上にiPadを置いて撮影すれば手で持たなくても良くなります。

アプリの自動撮影機能と合わせれば本を両手で開いていても自動的にシャッターが切られます。

また、被写体との角度がほぼ垂直なので台形補正が少なく、鮮明な画像が得られます。

照明はLEDバーを低い位置にセットすることで、光沢紙でも反射がレンズに届かないようにしています。

照明は1方向からのみなので下の方が暗くなりますが、読みやすくするための撮影には大きな問題ありません。

元原稿を忠実に再現しようとすると、かなり照明を頑張る必要があります。

 

上下に簡単に動かせる仕組みを3Dプリントで製作

支柱は1x4材を本棚にネジ止めしています。

iPadを載せる台の部分は簡単に上下に動かすことができ、ネジやレバーでロックしなくても落ちません。

 

上下にずらしたバーで支柱を挟み込むことで、台の重みで自然とロックがかかり、台を持ち上る(荷重を抜く)だけで上下に自由に動かせるようになっています。

最初は3Dプリントだけでイケるかなと思いましたが、実際にやってみると滑って落ちてしまいました。

そこでシリコンシートを貼って摩擦を大きくしたほか、バネ代わりのスポンジで少しだけ圧力をかけるようにしました。

 

このスポンジの効果は絶大で、付けてからは固定がとても安定しました。

台の板は3mmのMDF材です。そのままでは強度が不足するのでアルミアングルを付けて曲がらないようにしました。

 

また、今回はネジとナットも3Dプリントで作っています。任意のサイズのネジやナットが作れるのはとても便利です。

Prusa i3 MK3の場合はM3ネジでギリギリ、M4以上なら割と安定して出力できます。ただ、ピッチを細かくするので時間はかかります。

PLAでネジを作る場合は締めるときに力を入れすぎたり、急いで回すと熱で融けてしまうので注意が必要です。

背景がシンプルな方がアプリによる輪郭検出の精度が上がります。撮影時にはグレーのパネルを下に敷きます。

 

SONY α6400用のアダプタを製作

iPadだけでなくデジカメでも撮影できるようにアダプタを作りました。

 

SONY α6400の形状に合わせてあるので、カメラを上からはめ込むだけで安定します。

もっともスキャン用途だとiPadで十分ですし、データ転送の手間もあってあまり出番はありません。

 

 

LEDバーを挟んで小物撮影用のライトにもなる

後付けの機能として小物撮影のライトにもできるようにしました。

3DプリントしたソケットにLEDバーを差し込むことで、任意の高さから照明を当てることができます。

影の少ない絵作りができるのでブツ撮りに便利です。

 

 

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