アクティブベースでもシールドを繋ぎっぱなしにしたい
Sadowskyのアクティブベースを使っています。
このアクティブベースはシールドコネクタが電源スイッチになっていて、シールドを差し込むと内蔵プリアンプの電源が入ります。
前面のスイッチでアクティブ/パッシブの 切り替えができるのですが、 テスターで確認したところ、パッシブの状態でもシールドが繋がっているとプリアンプに電流が流れていました。
これだと何もしなくても電池が減っていきます。
しかもパッシブ時にはトーンコントロールが効きません。
ちなみに最初に買ったアクティブベースG&L L-2000は、アクティブ回路のオンオフスイッチを切るとプリアンプの電源が切れるようになっていました。しかもパッシブでもちゃんとすべてのトーンコントロールが利きます。
L-2000しか知らなかったので、それが当たり前だと思っていました。しかし、どうやらSadowsky方式のほうが一般的なようですね。
私はずぼらなタチなので、できればスタンドから取り出してすぐに弾けるように、楽器にシールドをつけっぱなしにしておきたいのです。
そこで、裏蓋を改造して電源スイッチを増設することにしました。
ついでにいちいち裏蓋のネジを外さずに電池交換ができる蓋もつけました。
どちらも本体の配線には手を付けずに裏蓋の交換だけで実現しました。
006Pコネクタを連結して間にスイッチを入れる
回路は以下のような感じです。
006Pのコネクタを2個使って延長し、間にスイッチを入れただけです。
極性を合わせるためにスイッチ部分で配線の赤黒が入れ替わるところは注意が必要です。
間違えると逆電圧でプリアンプが壊れるかもしれません。やる時は自己責任でお願いします。
トグルスイッチは邪魔にならないようにショートレバータイプにしました。
スライドスイッチでもいいのですが、四角い穴を空けるのが面倒なので丸穴で取り付けられるトグルスイッチにしました。
この回路を電池と楽器の電池コネクタ間に入れます。
スイッチを切れば電池が回路から切り離されて、シールドが繋がっていても電流が流れなくなります。
裏蓋はプラ板と3Dプリントで製作
裏蓋はオリジナルをスキャナで画像として取り込んでトレースしプラ板を切って作りました。
アクリルとかの方が綺麗にできますが、プラ板の方が柔らかくて加工しやすいです。
切断には超音波カッターを使いました。
超音波カッターは原理的に定規が使えないため正確なカットが難しく、正直使い所を選ぶ工具です。
しかし今回のプラ板はかなりスムーズに切れました。
最終的にはやすりで仕上げています。
電池蓋は3Dプリンタで作りました。
片開きの蓋のロック機構をどうするか悩みました。
薄く、コンパクトで使いやすく、プリントや組み立てが簡単な形状となると意外と難しいです。
最終的には渦巻き形状でバネを作って、引っかけるようにしました。
渦巻きは固いPLAでバネのようなしなりを得るための形状です。
ABSなどの靱性のある材料なら もっと単純な形状でも良いと思います。
あと、電池にはリボンを巻いて、取り出ししやすくしています。
ヒンジ部分はピアノ線を通してから、瞬間接着材を硬化剤で固めて止めています。
裏蓋の裏にはアルミシートを貼ってノイズをシールドしています。
やはり電源スイッチがあるととても便利です。快適に使えています。